まだ知らない夏

最近よく夢をみる

思い出そうとするそばから忘れていく感覚と寝ぼけた頭で戦って

あきらめたみたいに洗濯機をまわす

 

朝ごはんをつくっても つくり終わったころにはもう満足してしまっていて

食べることが作業のようになってしまう朝がある

 

今年の家の前のちいさなお祭りに、ちいさな亀はいなかった

 

祭りのあとの夜中の屋台が好きだ

昼間の喧騒が聞こえてくるような静寂

 

私にはやっぱりまだ知らない夏

 

もてる力ぜんぶ 使いきってしまうくらいの日々を

私たちいつか忘れてしまうなら

何ができるだろう

 

そんなことを考えている 

 

03191423 窓際

声から忘れていくのだ。と聞いたことがある

 

どんなに大切に思っても

どれだけ写真に撮りためても

忘れてしまうのだろうか

 

あの人の声を

 

ありとあらゆる場所でのナンセンス

私の侵したこと


それにどんな文句があっても誰かのせいにはしたくないから

誰にも何にも属したくはないと思うことがある

よくある


この時、この場所にいて

騒がしい人も、そんな関係も


考え直したほうがいいですよ


例えば私はそう思う



内ではなく

外からなら言えることがもしもあるならば

そのためだけにでも外にいたい


私はただ惚れただけ

他には何もない


ただそれだけの理由でいつもここにいます



矛盾を笑ってくださいね


できれば、それだけの脳みそがあるなら黙ってください




知らない夏

 
夜になれば涼しくなる
 
昼間は、まだ5月だっていうのにひどく暑い一日だった
 
目が覚めると、
テーブルには空のペットボトルが転がっている
カーテンが揺れる窓の外は暗い
 
 
 
 
はじめての引っ越しをして3ヶ月が経つ
家のすぐ前の通りでは、この時期小さなお祭りがあるらしい 十数個の屋台が並んでいる

知らない夏がはじまっている
 

開け放したままの窓
外では子どもたちの声が騒がしい
寝転んだ足の先に夜風があたる
喧騒の中で眠りに落ちるのが一番気持ちいいということを私は幼い頃に知った
絶好の機会を逃してはいけないと寝転んだところまで
 
ー記憶は途切れる
 
 
夜のベランダからは、いくつかのマンションがみえるー近くに高い建物がないので比較的見晴らしと日当たりが良いーそれが理由でこの部屋を選んだ
その中のまだついている明かりを数えるのが日課になった
 
さみしいけれど、心強い気持ちになる
ベランダのてすりに触れると、またさみしくなる
 
テレビを見なくなってから、テレビがすこし苦手になってしまったようで最近はもっぱらラジオを聴いている
おじいちゃんの使っていたラジオ
 
真夜中のラジオにはDJがいない
 
そういう類のことをやさしいと感じることがある
 
 
 
 
 
 
 

なにをおもって

同情はいらない 安い

その口をふさぎたい

 


遠く離れた大事な人の体の調子がわるいと聞く
できることがない と思う
できることはないのか

神頼みなんてしてみる

馬鹿みたい 意味はない ださい

それなら軽蔑するあの人よりも私のほうが

 

できることはないのか

 

 

近く愛おしい人はどうでしょうか どうでしょうか


ひとりで立てるようにならなければ

ひとりで立てるようにならなければ

ひとりで立てるようにならなければ

 

 

 

 

美しさを

真っ当な 人の真っ当さに いつでも気づけるように まいにち人は眠るのかも 食べないよりも 眠らなければ人は死ぬってさ なにか秘密の理由があるかもよ 美しさを 隣の人の救われないセリフ 言葉の通りじゃないのよ 美しさを 無防備な瞳 本人も気づかないうちにそこに宿るのはやさしさじゃなく寂しさ 美しさを

とっておきの美しさを 

 

 

 

 

部屋の記憶

ここには誰もいない

 

時間が横たわっているだけ

そこにある机は 誰かが使っていたものだろうけれど

それがいつのことだったかなんて

知ってる人は もうどこにもいない

 

冷たい壁も

同じようにして 誰かがいつか触れたかもしれないけれど

それがいつのことだったかなんて

知ってる人は もうどこにもいない

 

記憶が宙に浮かんでいる

そのうちのひとつから声が聴こえる気がするけれど

そんなはずはないよな